2016/06/21
2016年6月11日(土)東京にて開催されました。
今回が14回目となりほとんど毎年参加してきました。
RSウイルスは呼吸器系のウイルスで、毎年冬のシーズンに大流行し、急患室受診、入院の第1位になる疾患です。小児、年配の方はインフルエンザに劣らず重症化することがあるので注意が必要な疾患です。
RSウイルス感染症は、大きくなる中でほとんどの子どもたちが罹患する疾患ですが、重症化するリスク因子があり、1歳以下、早産児、低出生体重児、先天性心疾患、ダウン症候群、慢性肺疾患などの基礎疾患があると重症化します。
重症化を予防するために早産児、先天性心疾患、ダウン症候群は、RSウイルス感染症に罹患しないように、予防薬(シナジス)を10月から3月まで投与しほぼ感染しないような非常に有効な治療がなされています。
しかし、RSウイルスに罹患するほとんどは基礎疾患のない子どもたちです。
残念ながら大部分の子どもたちのための予防接種は現在まで開発がうまくいかなかったのですが、「RSワクチン最近の話題」福島県立医科大学、橋本浩一先生の講演で、ワクチンがもう一息の所まできているのが分かりました。
一つは妊婦を対象としたRSワクチンで胎盤を介した移行抗体で1歳以下の重症化を防げるという講演、もう一つは小児を対象とした経鼻の生ワクチンの開発ですが二つともうまくいっているようです。
RSワクチンが実用化すれば、夢のような話です。