2021/12/14
2021年10月8日(金曜日)~10月10日(日曜日)に、第70回日本アレルギー学会学術大会が令和3年10月8日(金曜日)~10月10日(日曜日)、埼玉医科大学呼吸器内科 教授、永田 真先生にて「Patient-centered MedicineとAllergy Scienceの結晶化」のテーマにてパシフィコ横浜にて開催されました。
幸いにも、3日間、ライブで参加することができました。
特別講演で、永田 真会長より昨年海老澤元宏(国立病院機構相模原病院臨床研究センター)先生がアレルギー学会会長としての会長講演ができなかったので、今回会長講演を行いました。「食物アレルギーの診療の現状と将来の展望で」という題目です。海老澤先生のジョンホプキンス大学留学後国立相模原病院での仕事、2021食物アレルギーガイドラインでの改訂点のポイント、2020年即時型食物アレルギー全国モニタリング調査で木の実類の増加、現時点での牛乳アレルギー発症のリスクの可能性、食物負荷試験での負荷量の決定、日常摂取量を目指した免疫療法の結果、少量を目標とした免疫療法結果、オマリズマブを併用した免疫療法、アナフィラキシーの新しい診断基準の話がありました。
今回の学会では、アトピー性皮膚炎については、生物学的製剤の経口投与、外用療法等の有効性が発表されています。デルゴシチニブ軟膏、タクロリムス軟膏長期投与で癌の発生がなかったこと、アトピー性皮膚炎の痒みに対してはIL4 IL13阻害薬であるデユピルマブが有効なことが発表されています。教育講演で、近畿大学の岩永賢司先生より喘息診療におけるProactive medicineの講演がありました。皮膚のプロアクティブ療法と同様に喘息でのプロアクティブ療法の提示でした。皮膚と違って気管支内腔は診ることができないので、炎症のマーカー、呼吸機能をつかって寛解の状態を維持する考えです。小児喘息は成人と違って投薬無しの寛解状態に入りやすいのでうまく日常診療で使えそうな場面と感じました。
今後の臨床にいかしたいと思います。