瀬川小児科アレルギー科医院/三島市寿町の小児科・アレルギー科

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第58回日本小児レルギー学会学術大会に参加して

第58回日本小児レルギー学会学術大会が令和3年11月13 日(土)・14日(日)、「パシフィコ横浜WEB[ハイブリッド開催にて、11 月13 日(土)・14日(日)、会長が東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科教授、勝沼俊雄先生にて開かれました。この学会のテーマは「熱く語ろう」でした。会長講演は「挫けそうなあなたへ 一歩踏み出すためのヒント」でした。会長の生い立ち、イギリスでの留学生活、妻の死、イソプロテレノールと、サルブタモールの二重盲検による研究、好きな音楽、好きな雑誌と勝沼会長が挫折から立ち上がる心温まる話を聞くことができました。勝沼会長は、同じ医局でしたので、「熱く語ろう」は会長のいつも診られる自然な姿勢だと思いました。小児アレルギー正しい診断・評価~ご法度から学ぶ~について。気管支喘息は、井上祐三朗(千葉県こども病院アレルギー・膠原病科)より講演があり、症状の経過、身体所見、検査所見を丁寧に評価することが適切な診療の第一歩で検査で診断を確認する必要性を述べていました。アトピー性皮膚炎は二村昌樹先生が(国立病院機構名古屋医療センター小児科)「小児科医が行うアトピー性皮膚炎の診断と重症度評価」については、日本皮膚科学会の診断基準は、経過を乳児は2か月以上、1歳以降は半年以上が症状の経過を見ることが必要であり、「UK Working Party基準」は経過をみることがなく診断が可能であり、重症度はEASIを使い評価していくことが必要である。
「小児期の食物アレルギーの正しい診断と評価」では佐藤さくら先生(国立病院機構相模原病院臨床研究センター)より、食物アレルギーでは、湿疹を伴う場合、適切なスキンケアとステロイドの軟膏療法による皮疹の治療が必須であり、IgE抗体が陽性だけで食物の除去をせず、症状の出ない最大量の摂取をおこなうことが必要である。今後の臨床に活かしたいと思います。